99.996%はスルー 進化と脳の情報学 (ブルーバックス) 新書 – 2015/2/20
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読書のスピードと情報処理能力 - どんどん成績が上がる
僕の個人的な経験からいうと、具体的な、個人の情報処理能力の目安として、読書のスピードが参考になると思うのだ。
僕が家庭教師をしていたときの話だが、
勉強のできない子供ほど、本が読めなかったのである。
国語の成績というより、文章を読むこと、そのものに問題があるようだった。
音読させてみると分かるのだが、つっかえひっかえして、滑らかに読めない。
ようするに、英語がダメとか、数学がダメとか、理科がダメとかいう以前に、問題文がキチンと理解できていない可能性があるのだ。
こんな状態では、いくら机の前に座っても、成績が伸びるわけがない。
逆に、こういう子供たちに国語力が付いてくると、見る見る間に成績が上がるのだ。
とはいえ、何も特別な訓練は必要ない。
音読させて、引っかかるところをチェックしてあげるのだ。
分からない漢字の読み方は、その都度、教えてあげればよい。
その代わり印を付けて、後から書き取らせるのだ。
目安となるスピードは、アナウンサーくらいがいいだろう。
第2章で紹介したように、
NHKのアナウンサーが1分で300~400字を読み上げるというから、
だいたい新書の見開きを3分、といったところだろう。
これが、平均的な成績、つまり偏差値50くらいの読書スピードと思ってもらえればいい。
まずは、それくらいのスピードで、すらすら読めることを目標に、音読チェックしてあげるといいだろう。
それだけで、そこそこ成績が上がってくるはずだ。
その次の段階は、
集中力の持続になる。
勉強ができる子供というのは、ようするに集中できる時間が長いのだ。
しかし、できない子供には無理にやらせても苦痛なだけだから、まずは15分を目標にしてみいよう。
つまり、10ページを連続して読めるようにするのだ。
音読を10分もすれば、くたびれるものだ。
窮境を挟みながらでも、10ページくらいのキリのよい章を続けて詠めるようになれば、読書の要領も分かってくるだろう。
そうなれば、音読は卒業だ。
音読を止めることになれ、目が速く動かせるようになって、目で文字を追いかけるように読むスピードが上げていける。
そうすると、どんどん成績が上がるのだ。
ーーー
僕は見開き30~40秒で読むので、新書を1時間かからず読んでしまえる。
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