不動産売買の仲介には3種類の契約形態がある。
専属専任媒介契約
専任媒介契約
一般媒介契約
「専属専任媒介契約」
▲他の業者に仲介を依頼することができない。担当営業マンが熱心に買い手を探さない場合は悲劇。
▲日本の不動産市場の健全性が低い理由は
マンション管理の共益費の内訳が非開示になっている点と
不動産売却における「両手仲介」にある。
「査定編」
性格が違う3つの価格
①査定価格
取引事例比較法、原価法(積算法)、収益還元法がある。
▲不動産業者が相場を基に算出する”成約できるであろう価格”。ただし、わざと高めの価格を提示して媒介契約を取ろうとする不動産業者もある。
②売り出し価格
”自分が売りたい価格”ともいえる。査定価格や販売戦略を参考に売り主が決める価格。
③成約価格
買い主との間で合意した価格。
▲手放す空き家はどれ?
6つのチェック項目で点検。
1.建築した時期が1981年6月1日よりも前(旧耐震基準となるため売却を検討すべき)
2.建物の立地(保有する価値が高いのは、マンションであれば駅から徒歩7分圏内)
徒歩10分以上となるとメリットが少ない。戸建て住宅でも徒歩15分内を目安。
3.空き家エリアの容積率が「既存不適格」であるかどうか。
(建て替えると容積率を小さくする必要があるエリア
4.土地建物の広さ。(20平方メートル以下のマンションは、借り手が付きにくく、所有する
メリットが少ない。
5.マンション管理の質(修繕積立金が大幅に不足している)
6.地震や洪水などの被害リスクが高いエリア
●月額100円という低価格で利用者を増やしているNPO法人の空き地・空き家管理センター。
●都心なら築後15年でも、購入価格の150%程度で売れることがある。今が売り時か?
●マンションを売却するのは購入から15年目がベスト。
・マンションの修繕積立金が15年目を超えたあたりから突然上がる。(特に超高層マンション)
・15年というのは価格の高い設備機器、(ガス給湯器や浄水器、食器洗い機)が壊れ始める時期でDもある。
・所得税や住民税が10年間も減額される住宅ローン減税の対象となる中古マンションは、築後25年目まで。買い手も住宅ローン減税をフルで活用できるため、購入のインセンティブも働く。
●水回りが汚れていると価格が下がる。
女性客が物件を選ぶ場合、台所や風呂、トイレの清潔さは大きな決め手となり、リノベーションに300万円掛かっても、それ以上の価格を上乗せできることもある。
★
・相場を調べる
・売る時期に気を付ける(不動産にもお客が動く時期と動かない時期がある)
・信頼できる不動産業者を見つけることが何より大切
▲チラシにだまされない。(ほとんどが嘘だと思った方がいい)営業担当者が過去の成約事例や問い合わせを元に作る。
▲査定価格の算出に3つあるが、居住用マンションの場合はもっぱら取引事例比較法が使われる。これは過去の取引事例から導き出される。
不動産業者が参考にしているデータベースがあり、不動産流通機構が運用している「レインズ」がそれ。一般の人は見ることができない。実際に幾らで取引されたが掲載されている。
●一般の人はまず3社に査定依頼をして価格を比較することが基本。
その上で「SUMO」や「athome」などの情報サイトで売り出す物件と同様の立地条件や間取り、方角で物件を検索してみればいい。
手軽なのは「イェイ」などの一括査定サイト。
物件の情報を入力し、最大で6社の不動産業者からの無料で査定結果を得られる。
▲その代り、不動産業者から一気に営業電話がかかってくる。
また、「マンション.navi」も心強い。
このサイトでは日々の相場がわかる。
保有するマンションの価格を定点観測するにはもってこいだ。
マンション販売には知識が必要。
査定価格は市場で売り出されている販売価格を元に出していて
実際の成約価格は査定価格の±5%くらい。
●実際の売却の際は、多くの人が大手に任せている。
買うことに関しては中小が力を発揮するが、売ることについては大手が優位に立っている。
●ほとんどの売り手が選ぶのが「専任媒介契約」だ。
1社の不動産業者にしか依頼できないのは専属専任媒介契約と同じ。
ただし、売り手が自分の知人など、自ら買い手を見つけてきた場合、仲介業者を挟まずに契約することが可能だ。その場合には仲介手数料を払う必要がなくなる。
不動産業者は売り手に対して、2週間に1回、売却活動を報告する義務がある。
●最後に最も自由度が高いのが「一般媒介契約」だ。複数の不動産業者に同時に依頼できる。
ただし、仲介業者としての手数料が下がるので、熱心に営業してくれない。また、この契約の場合、売り手に対する報告義務も無し。また、多くの不動産業者から内覧の予約が入った場合などは、自分でその調整をしなければならない。
よって、不動産のプロなどがこの契約方法を選ぶ。
■売り出し、高く売る内覧術
お香をたくなど、部屋の臭い対策で売り値がかなり変わってくる。
内覧前には必ず窓を開けて、空気を入れ替える!
観葉植物を置く、照明器具を明るいものに取り換える。
ベランダの清掃。
●売れる物件はレインズに登録後、1週間以内に、内覧申込みが最低でも1-2件は来る。もし来ないようであれば、広告や販売戦略に問題があると考えるべき。
営業担当が片手仲介に持ち込むことを前提にきちんと資料を作っているか?
マイソク(物件広告)に写真を多く使って、物件の魅力を伝えているか、レインズに「広告可」で掲載されているか、レインズに写真が掲載されているか、レインズに掲載された図面を確認させてもらったか?
▲業界三大悪弊
・干す、値こなし、囲い込み。
干す - 相場より高い査定価格を売主に提示して媒介契約を取ってしまい、情報サイトで広告掲載をしなかったり、「広告不可」として真面目に販売活動をしない。他の不動産業者が自社サイトに掲載できない。
値こなし - 一定期間”干して”おいた物件を、売れないから売り出し価格を下げましょうと一気に値をこなすとういう意味。
囲い込み - 他社の買い手側の営業担当者からの問い合わせや内覧申込みを「すでに成約目前」などとうそを一定受け付けないKと。
■売却益の税率は5年で半分に。
・所有5年を境に税率が大きく変わる。
5年以内が39%、それ以降は20%とほぼ半分に下がる。
売却益の算出方法は
売れた金額から土地、建物の取得費と不動産業者への仲介手数料などを差し引いたもの。(リフォーム代、建物は減価償却費を所有年数分差し引く)
▲マイホームは売却益が3000万円までは控除される特定があるが、買い替えの場合は新たに住宅ローン控除を受けれない。
例)5000万円で買ったマンションを5800万円で売り、減価償却費が135万、所得額が740万、税率が39%の場合は531万円
■不動産の売却時は損益通算ができる。
例えば、田舎の両親の自宅を売却して、2000万円の損失が出たが、都心の自宅を売却して1000万円の利益がある場合は、1000万円の損失となるため、課税が避けられる。
相続税の節税目的に、タワーマンションの高層階を購入し、さらに賃貸するスキームが流行し、これが相場の上昇をけん引していると言われる。
▲売れない場合は買い取り業者に頼む方法があるが、デメリットは売却価格が相場の3-4割安いケースとなる場合がほとんど。
▲空き家の解体には約150万円掛かる。
▲悲観シナリオでは「3軒に1軒」が空き家になる。
空き家問題の顕在化は地方だけではない。
1000万戸空き家地獄
▲日本の政策は新築重視で、新築と中古のバランスが取れた住宅計画がない。
欧米では家を循環利用しているのに、日本では使い捨てしている。
欧米では石造りで頑丈な建物が多いうえに、古く歴史のある建物が高く評価される。
日本では、税法上の耐用年数である22年に引きずられて、20-25年で建物の価値がゼロになるとうのが業界内の常識となっている。
0 件のコメント:
コメントを投稿