scrubという言葉から連想するのは「スクラブ洗顔」などと言う時の、こする動作。
「こすられたってどういうこと?」と戸惑う間もなく、何か大変なことが起きたことは報道陣のどよめきで想像できた。
宇宙開発の世界では打ち上げをやめるのもscrubと言う。
つまり、
「打ち上げは取りやめです」ということだった。
なぜ、
cancel(中止)ではないのか?
宇宙開発では、打ち上げ直前に問題が生じることも少なくない。
だが、遅れる度に「打ち切り」の響きがあるcancelを言っていては、多大なエネルギーを投下している関係者たちは、たまらない。
「見合わせ」の含みがあるscrubが好まれるんだという。
24-hour scrub(24時間延期、待機)といった使われ方もする。
海外では、天候が荒れて旅客機が離着陸できなくなったり、スポーツの試合が中止になったりする時にも、新聞の見出しなどではscrubbedが使われる。
旅行先で航空便が欠航になったら、
The flight has been scrubbed.
となる。
表示板のcanceled(欠航)、delayed(遅延)に加えて、知っておきたい表現だ。
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