2016年11月4日金曜日

投稿日 2016年11月4日金曜日

読みかじり - 使い捨て普及でコンタクトレンズの航空機輸入の増勢続く

雑誌より

・コンタクトレンズの輸入が着実な増加傾向

・使い捨てレンズの普及で消費量そのものが拡大している

・主力製品を北米プエルトリコや欧州アイルランドなどで製造されている海外メーカーが占めている

・製造地が遠方だが、軽量コンパクトな形状と運賃負担力から全輸入の80%が航空機での輸入

・民間調査によるコンタクトレンズ・ユーザーは数は2013年データで約1700万人、2001年の1300万人から30%のアップ。


★ハードからソフト、そして使い捨てへ


・コンタクトレンズが本格的に製品化されたのは第二次大戦後の1950年代からだが、
研究や試作の歴史は意外に古く、19世紀前半には英国やドイツなどで開発・実験が重ねられ、19世紀後半にはドイツでガラス製のコンタクトレンズも制作されていたという。

もっともアイデイアそのものは、今から500年も前の1508年、レオナルド・ダ・ビンチが着想していたという俗説もあるそうだ。


・マスプロ化以前の初期のコンタクトレンズは、すべてがガラス素材で製造されるハードレンズだった。

その後の1930年代に、アクリル樹脂であるPMMA(ポリメチルメタアクリレート)という硬質プラスチックが素材に採用されたことで大量生産が可能になり、徐々にコンタクトレンズそのものの普及が進んでいった。


PMMAは加工もしやすく耐久性も優れているが、素材自体が酸素を通さないため装着時間には限界があり、頻繁な着脱の手間のほか、硬質素材のため装着時に違和感を感じやすく、角膜を傷つける可能性も高い。


現在は素材の改良により酸素透過性レンズ(いわゆるO2レンズ)が開発され主流になっているが、逆に硬質素材に比べて耐久性が落ちる一方で、装着時の違和感の方はそれほど解消されていないようだ。



一方でソフトレンズは、Poly-HEMA(ポリヒドロキシエチルメタアクリート)または
PVP(ポリビニルピロリドン)というゲル状の合成高分子化合物を素材に作られるが、弾力性の富む素材で含水性や酸素透過性も高いため、装着時の違和感がほとんどない特徴を持つ。


ただし、長時間使用するには、細菌が繁殖しないように頻繁な洗浄と定期的な消毒の手入れの必要がある。



またソフトレンズは装着感に優れている反面、細菌などの影響で角膜を損傷しても気が付きにくいため、重症になるまで放置してしまう危険性も高くなるという。


そうしたコンタクトレンズ使用時に手入れの手間を劇的に解消したのが、1990年代から急速に普及してきた”使い捨て”ソフトコンタクトレンズである。

目から分泌されるタンパク質がレンズに汚れとして付着して眼病を発症させる前に、新しいレンズへ交換することで装着時の安全性を高めている。

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発地国の全国数量ベースの構成比は、アイルランドが約47%と群を抜き、米国領プエルトリコが約25%、台湾が10%と続く。

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