p119 茂木健一郎寄稿
人工知能の最近の発展を理解するうえでの重要なポイントは、そのプロセスで特に新しい「原理」が発見されたわけではない、ということである。
もともと、脳の神経回路がどのように学習するかという研究にヒントを得て、人口知能のプログラムの改良法は考案された。
したがって、人工知能が実行している学習法は、すべて、人間の脳がやっていることである。
脳が実行する学習則を、地道に繰り返すことによって、人工知能は成功している。
そこには、何のマジックもない。
▲一方、人間は、学習法がわかっていても、それを徹底しないことが多い。画期的に新しい学習法を考案する必要などない。ただ、基本を繰り返し、やればいいだけの話なのであるが。
たとえば、最近の人工知能は「達人」に学ぶ。囲碁の打ち方でも、達人と呼ばれる人たちが実際にどのような選択をし、行動を取るかを、ビッグデータで取り込み、解析する。
人間が英語を学ぶ際にも、同じ姿勢が必要である。
ネーティブなどの、英語が達者な人の発音をひたすら聞く。そのことで上達するはずなのに、徹底してやることができない。
人工知能の学習において大切なことの一つは、実際の行動と正解の間の「誤差」を検出して、それば小さくなるように修正をするkとである。
これを繰り返すことで、急速に成果率が高まっていく。
しかし、英語学習において、誤差の修正を地道にやっている人はどれくらいいるだろうか?
書くことでも、話すことでも、自分のアウトプットを、お手本と比較して、修正していく。それを繰り返せば、必ず、正解率は高まっていくはずなのである。
★達人の英語のパターンの徹底的な反復学習と、誤差の修正。この、基本中の基本という学習法に徹することによって、人間もまた、英語力を飛躍的に向上させることができるだろう。
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