2016年3月16日水曜日

投稿日 2016年3月16日水曜日

読みかじり - 創業の地 宿る精神 - 読売(13MAR16)

エコノ考記事より

戦後間もない1945年(昭和20年)12月、
焼け跡の東京・北千住で小さな洋品店が商売を始めた。

売り場はわずか2坪。
母親と2人の息子で切り盛りした。
元日から店を開け、売り上げのお金は神棚に供えた。

母は子に

「お客は来てくださらないもの」

「お取引先は売って下さらないもの」

「銀行はお金を貸してくださらないもの」

そういう

「ないない尽くし」

から商いは出発するのだよ。」

と商売の厳しさを説いた。



母は息子に対し、客がいない時でも椅子に腰かけることを許さなかった。
客がいつ訪れてもいいように、立って待ちなさいと。


店の奥の壁には、

兄が「我等の誓い」として「社訓を貼った。

「温かい人間味、思いやり」
「うぬぼれず、自己反省」など、
謙虚な姿勢や感謝の心の大切さを肝に銘じる15か条が並んだ。

この「羊華堂」は繁盛した。
次々と店を増やし、国内を代表するスーパー、イトーヨーカ堂になった。

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