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2018年2月27日火曜日

投稿日 2018年2月27日火曜日

読みかじり -  ■「運任せ」の債務拡大 経済では「破壊的変化(disruptive change)」ー エコノミスト(16jan18)より

経済では「破壊的変化(disruptive change)」

P12

ドイツ経済が今好調なのは、共通ユーロがあるため。
ドイツはユーロ圏内の市場にアクセスがしやすく、ユーロ圏以外の日本、アメリカ、中国に対しても通貨価値を低く保てる。
ドイツは歴史的に見て工業国として、輸出に頼っている。
ドイツは輸出で繁栄し、ファンダメンタルズ、経済優位はユーロで保たれている。全てはユーロ次第。


P13 

■フランスはユーロ導入まで国の債務拡大を裏付けとした経済成長によって追いつくことを常としてきた。
が、それは自国の中央銀行があったときまでで、現在は欧州中央銀行(ECB)が中央銀行の役割を担っている。そしてECBはフランスの政治から独立して、ドイツ主導で動いている。


■EU内で核保有国であったのはこのれまでイギリスとフランスだったが、イギリスのEU離脱によってフランスだけとなった。
国連の常任理事国もこれまで2カ国だったが、フランスだけとなる。
フランスは「ヨーロッパの強国はフランス」という地位をより強固にできる。


■一方、アメリカではトランプが大統領だからといって大勢に変わりは無い。
アメリカは依然として金融界と軍事によって動かされているからだ。


■高額所得者は法律の枠組みを作っている役人よりはるかに優秀な税理士やアドバイザーを雇ってどんな法律にも対応してお金を動かし、税金逃れをすることができる。
そういう意味ではまともに税金を払っている納税者は常に負ける状況にある。

「私は大金持ちだから収賄によって買われることはない」というトランプは「ボナバルト主義者ー大衆の支持を得た独裁者」のようなもの。

革命ではないが、選挙であたかも人民を代表しているとしながら、実は権威主義的な態度で民衆を抑えつけようとする。

民衆とエスタブリッシュメントの間にあって双方に実質的権力をふるう。


■「運任せ」の債務拡大

■債務は特にアメリカで恒常的に増える。
債務には種類が3つある。
政府の債務、個人の債務、法人の債務。
問題はこの3つの債務が合計でどのくらいあるか。。

アメリカの一般の家庭の個人債務の合計は中国のGDPより多い。

▲債務が増え続けるとどうなるのか、正直言ってそれは誰も分からない。
なぜならこれまでの人類の歴史の中でこれほど債務が膨れ上がったことがないからだ。
運を天に任せるしかない。


■ドイツはEUの一部であって、もはや一国でなりたっているわけではない。

EUを一つの単位と見ると、EUの中のドイツは、日本の東京に相当するようなもので、経済活動の中心となっている。

このため、イタリアやスペインでは失業者が多いが、ドイツに冨を吸い取られている。

もともと、スペイン、イタリア、ポルトガル、ギリシャなどすべてユーロ圏に加盟するべきではなかった。

政治的に加盟することになったが、歴史的に見てもインフレ率が常に高く競争力が低い。ドイツにとってユーロ通貨の価値は低く設定され、南欧の国には高すぎる。しかしもう格差を是正するには遅すぎる。


時間かせぎの資本主義――いつまで危機を先送りできるか 単行本 – 2016/2/20

2017年8月7日月曜日

投稿日 2017年8月7日月曜日

詠みかじり - 良い貿易、悪い貿易 - エコノミスト(28MAR17)

P30より

”メキシコで130万人失職。

米国国民の自由貿易への懐疑心を決定的なものにしたのは北米自由貿易協定(NAFTA)である。昨年の米大統領選でも争点になったメキシコからの不法移民問題もNAFTAに原因がある。

米国国内のメキシコ出身の不法移民の数は、1990年には200万人程度だったが、94年のNAFTA発効後に激増し、07年のピーク時には3.5倍の690万人に達した。

米シンクタンクの経済政策研究所の推計では、NAFTA発効から10年の間に、米国では製造業部門を中心に69万人の雇用が失われた。

メキシコでは、NAFTAによって米国から大量の安価なトウモロコシが流入し、古代マヤ文明以来の主食自給体制が崩壊した。

米国産トウモロコシの輸入量はNAFTA発効前の92年には130万トンであったが、07年に790万トンと6倍に増加した。

米国のシンクタンクのカーネギー国際平和財団の試算によれば、NAFTA発効から10年で、メキシコは製造業部門で50万人雇用が増加したが、農業部門では130万人の失業をもたらした。

農村の生活基盤が崩壊し、暮らせなくなったメキシコ農家は国境を越えざるを得なくなった。

米国でもメキシコで増えた仕事より失った仕事の方がはるかに大きいのである。

2017年6月1日木曜日

投稿日 2017年6月1日木曜日

読みかじり - 中古マンションの「管理チェックシート」ー エコノミスト(8nov16)より

P30より


1.清掃がきちんとなされているか
2.ごみ置き場が整理されているか
3.管理員の所在がはっきりしているか
4.掲示板が整理されているか
5.自転車置き場が整理されているか
6.管理員があいさつを返してくれるか
7.ロビーにスーツケースを引いた外国人がいないか
8.チラシがあふれているメールボックスはないか
9.共用廊下に自転車などが置かれていないか
10.植え込みに枯れたままの樹木がないか

「総会議事録」のチェック項目
1.決算が赤字になっていないか
2.修繕積立金が1住戸100万以上になっていないか
3.理事長、理事の交代が適時行われているか
4.雨漏り、漏水対策に予算が使われていないか
5.管理費滞納住戸の有無とその対策は
6.出席者の発言に不穏なものはないか
7.修繕積立金の値上げが議論されているか
8.可決議案で反対票の多いものはないか
9.元の売り主との対立関係はないか
10.その他、紛糾している問題はないか

●中古マンションは管理で買え
●修繕積立金は必ず確認”

2017年3月7日火曜日

2016年10月14日金曜日

投稿日 2016年10月14日金曜日

読みかじり - 米国でミクロビオーム・イニシチアブが発足した。 - エコノミスト(2AUG16)

ミクロビオームとは体内に住む常在菌の集合体のこと。

1人の体に住む最近は数千種類、個数にして600兆個とされるが、その組み合わせはヒトによって異なり、健康状態や体質、免疫力を決定づける。



常在菌はヒトの脳にも影響を与える。うつ病などの精神疾患だけでなく、正確や気性に影響を及ぼす。

胃腸の細菌を殺す抗生物質で精神疾患が改善することさえある。

ミクロビオームはまさに「私」の個性の一部なのである。



投稿日 2016年10月14日金曜日

読みかじり - 100年前の密借 中東混乱の根源はサイクス・ピコ協定 英国の三枚舌外交の罪と罰 - エコノミスト(12JUL16)

P36より

1916年5月16日、英国は中東分割案の密約「サイクス・ピコ協定」をフランス、ロシアとの間で交わした。

だが、

それと同時に英国は、イスラム教徒とユダヤ教徒それぞれにも中東での領土を約束した。

この英国の三枚舌外交が中東に戦火をまき散らし、現在にまで至る。



欧米がもたらした戦争

1915年、英国はオスマントルコ帝国が崩壊過程にあることを察知、さらなる内部崩壊をもくろみアラブ人に対してオスマン帝国への武装蜂起を呼びかけた。

その際の対価として、アラブ(イスラム教徒)側に、この地域の独立を約束した。

これがいわゆる「フサイン・マクマホン協定」である。



ところが、
膨大な戦費を必要としていた英国に融資していたのが、ユダヤ人富豪のロスチャイルドだった。

17年、英国はそのロスチャイルドにユダヤ人国家の建設を約束した。(バルフォア宣言)



結局、マネーを優先した英国は、アラブ人との約束を反故にした。

そして、ユダヤ人による入植が進めらた。


これにより、イスラエルが建国を宣言した48年以降、56年、67年、73年と4次にわたる中東戦争が勃発した。



69年、イスラエルに加担する西欧諸国への不満、また石油資源を搾取されていることに対する憤りから、リビアでカダフィ大佐による革命が起こった。

79年には、イランでもホメイニ師によるイスラム革命が勃発。

シリアではアサド大統領がイスラエルにゴラン高原を占領された恨みから、反イスラエル、反欧米を掲げ、強権化していった。

さらに80年からは、イラン・イラク戦争が勃発。

化学兵器で子供たちが死んでいくのを横目に、欧米諸国は武器を売りつけて戦争を長引かせた。