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世界を変えた大発明の多くは、「偶然」がもたらしたものかもしれない。
電子レンジが良い例だ。
1945年、ミサイルで世界一の米メーカー、レイセオン社のエンジニアだったパーシー・スペンサーは、レーダー装置の開発に取り組んでいた。
するとあるひ、装置のそばにいた彼は、ポケットのキャンディーバーが溶けていることに気付いた。
この発見をもとに電子レンジの開発が進められ、約2年後に世界で初めて実用化。
人々の生活を一変させた。
また、ロンドン大学クイーンエリザベス・カレッジの化学者シャシカント・ファドニスは76年、殺虫剤の候補として、塩素系の化合物を研究していた。
その際、上司の「テストしてみろ」
と言う言葉を
「テイスト(味見A)してみろ」
と聞き間違えた。
一歩間違えれば命を落とす恐ろしいミスだったが、ファドニスはこの化合物が極めて甘いことに気付く。
これが現在、甘味料として使われるスクラロースの誕生につながった。
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