世界一子供を育てやすい国にしよう
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レコンキスタ キリスト教国によるイベリア半島の再征服運動を完成させてイスラム国家を滅ぼしたスペインはユダヤ人を始めとして異教徒を次々に追放します
すると人口が減って国が貧しくなってしまった
実は日本は歴史的に見れば渡来人を受け入れ移民を受け入れ続けてきた国なんですよね
様々な民族が融合しその中で日本人が形成されてきたにも関わらず現代の日本人は自らをホモジニアス単一民族国家だと思っていて移民の受け入れをしないばかりか難民すら受け入れようとしません
日本は受容力も高い移民国家だった
他にも面白いデータがあって日本人の遺伝子を分析すると本州に住んでいる人は4から5タイプに分かれます北方から来た人、琉球からきた人、朝鮮から来た人上海あたりから黒潮に乗ってきた人などです。
日本は移民が作った国ですからね
一方で中国や韓国は日本ほど遺伝子が分散していない
最大グループが日本よりははるかに大きいつまり日本は生物学的には多様性に富んだ社会なのです
遺伝子のタイプで見ればホモジニアスなのはむしろ中国や韓国です日本人の遺伝子がばらけていると言うのは生物学では常識です
人間の常識はその人が生まれ育った20から30年の社会の意識の反映でしかないんです
結局全ての人は育った社会の意識を反映して大人になっていくのです
単一民族国家とかホモジニアスと言うのは明治以降の日本社会が生み出した共同幻想に過ぎないのではないでしょうか
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ドイツに学ぶ社会保険の適用拡大
厚生年金は被用者つまる雇われている人のための年金です
ところが今の日本はこの大原則を破ってしまっていて、原則として1週間に30時間以上働かないパートやアルバイトは全て国民年金の側に追いやっています
これは制度の理念からしても間違っていますなぜなら正社員に比べてパートやアルバイトはよりをしなければならない社会的弱者なのです
被用者すなわち職場で生雇われている人はパートでもアルバイトでも全員年金額が手厚い厚生年金に移行すべきでしょう
そうなればたとえ解雇されてもパートやアルバイトで働き続ければ厚生年金から国民年金に鞍替えする必要がなくなります
厚生労働省が一昨年示唆したのですが1ヶ月に5.8 万円以上の給料もらってる人を全て厚生年金に移すと1200万人が国民年金から厚生年金に移ることになるそうですそうなれば誰もが安心して働くことができます
この改革はすでにドイツでシュレーダー元首相が行ったものです
例えば中小零細企業はパートやアルバイトを大量に雇って自分の自由を成り立たせていますその人たちの社会保険料を企業が全員分支払うとなったら、会社が潰れてしまうと社長たちはもう反発するでしょう
つまりパートやアルバイトを雇えば雇用者は社会保険料を支払わないで済むのでその方向にインセンティブが働くのですこれは極論すれば労働力の使い捨てといっても過言ではありません
シュレーダーは正規雇用者は社会保険料5対5で企業と本人が分け合いパートの日正規雇用者の場合は給与が少ないのだから一定企業負担をむしろ多くした
当然中小零細企業の側から猛反発が沸き起こりました
でもその時シュレーダーはそういう企業は退場してもらって結構だと言い切ったそのです。
人を雇用すると言う事はその人の人生に責任を持つということです老後のための年金保険料や病気になったときの、健康保険料を負担できないような企業はそもそも人を雇う資格がないのではないかと言い放ったのです
加えてこの適用拡大を進めていくと第3号被保険者が半ば自動的に消えていきます
家庭の主婦の今度はパートで働いて月60,000円位の収入は得ているからです
専業主婦は高度成長期の特殊なスタイルだと言う説明をしましたが第3号被保険者制度は専業主婦を優遇する様々な仕組みの1つです全国に20,000,000人ほどいる第3号被保険者を収束していくのは大変ですが適用拡大を行えば後自動的に収束ができるのです
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例えばアメリカで最も有名なNPOはどこかと言うとハーバード大学です
ハーバード大学はアメリカ合衆国ができる前に牧師さんが作った大学です寄付と授業料と寄付からなる基金を運用して成り立っているソーシャルビジネスなんです
日本の大学が学校法人と言う文科省に紐付いた非営利法人格をあてがわれてきたからです
しかしアメリカ人に学校法人について説明するのは非常に難しいなぜならそんなロジックがないからです
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給付型奨学金か大学の無償かを
私学助成金を学生の奨学金として渡す仕組みに変えたほうがいい
現金ではなくてもバウチャーにしても大丈夫
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