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2018年1月18日木曜日

投稿日 2018年1月18日木曜日

読みかじり - 日本のエネルギー、これからどうすればいいの? (中学生の質問 箱) 単行本 – 2012/5/27 小出 裕章 (著)

  • 1 Sv = 1,000 mSv(ミリシーベルト) = 1,000,000 μSv(マイクロシーベルト)

P22

年間5ミリシーベルトでも、原発で作業した人が白血病を発症した場合に労災認定を受ける、原発で被爆したことが白血病の原因になったと認められる被爆レベルです。



文科省
年間20ミリシーベルトまで認められる通達

抗議の結果



年間1ミリシーベルトに

年間20ミリシーベルトは125人に1人はがんで死にますよという値


▲「除染」は本当はできません。できることは、ある場所にある汚れを別の場所に移すことで、「移染」と呼ぶべきものです。
大地を汚染しているセシウム137は、半分に減るまで30年かかります。


▲火力発電と同じ発電方法
仕組みは同じでも、エネルギー効率はわずか33%。
今日、標準的な100万キロワットの原子力発電所では、100万キロワット分が電気になっていますが、実は原子炉の中では300万キロワット分の発熱をしています。
その発電所では毎日3キログラムのウランを核分裂させますが、そのうち電力になるのは1キログラム分だけ。残り2キログラム分は利用できないまま環境に捨てられます。
この2キログラム分の熱量は、冷却用に取り入れられた海水を温めているのです。
原子力発電ではこれ以上熱効率を上げることができません。
それは燃料の健全性を保つために、タービンに送る蒸気のお温度を280度程度までしか上げることができないからです。

▲海温め装置

海水は海に戻される時点で7度も水温が上がっています

原子炉が300キロワットのエネルギーを出し、そのうち200キロワットは海を温めていて、残りのわずか3分の1のエネルギーを電気にしているだけなのですから、メインの仕事は海温めです。
発電所としては非常に効率が悪いものです。
100万キロワットの原子力発電所では、1秒間に70トンの海水が海に戻されます。

▲二酸化炭素を放出

海水を温めるということは、二酸化炭素の放出も意味します。
地球上の二酸化炭素の大部分は海に溶けた状態で存在しています。
海水を温めれば、二酸化炭素が大気中に出ていきます。

▲余った熱を再利用できない。

▲「死の灰」を生み出す
なによりも問題なのは、核分裂生成物が生み出されることです。
ウランは核分裂をすると、どんどん自分の中に核分裂生成物をためていきます。
100万キロワットの原子力発電所は1日に3キログラムのウランを燃焼させます。

広島の原爆で核分裂したウランは800グラムでしたから、毎日、広島原爆の約4発分のウランを核分裂させていることになります。

そして毎日、広島原爆約4発分の核分裂生成物(死の灰)を生み出します。

1年間の運転を考えれば、1基だけで広島原爆Nゆうに1000発分を超える死の灰が生み出され、原子炉のなかにたまっていきます。

▲ブレーキのない自動車

原子力にははじめからブレーキがついていない。

原子炉を止めるには、
通常の場合、核分裂の連鎖反応を止めるために、原子炉にある燃料棒の間に「制御棒」をゆっくりと挿しこみます。
そして、1-3日かけて私たちが「冷温停止」と呼ぶ状態にもっていきます。
原子炉容器内の温度が100℃以下になる状態で、そうなれば水は沸騰しませんので、安定して原子炉を冷やすことができます。

事故が発生した場合は、
いっせいに、急速に制御棒を炉内に挿入します。
制御棒を入れると、ウランが燃えること、つまり核分裂反応は止まります。
けれども、
核分裂反応は止まっても、発熱は止まりません。
原子炉の中にすでに大量に生み出されてたまっている核分裂生成物が熱を出し続けるからです。
その熱を「崩壊熱」と呼びますが、核分裂生成物がそこにあるかぎり、発熱はとまりません。

▲経済性も低い

発電単価が一番安いのは、一般の水力発電で、1キロワットあたり3.98円にしかなりません。
原子力の発電単価は12.23円にもなります。











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日本のエネルギー、これからどうすればいいの? (中学生の質問箱) 単行本 – 2012/5/27

2017年7月2日日曜日

投稿日 2017年7月2日日曜日

読みかじり - 電池はどこまで軽くなる? 単行本(ソフトカバー) – 2013/12/19 電気化学会

P3

”主役の電子が活躍

どんな物質にも、電子を入れる引出しがある、と考えましょう。

引出しの高さは、物質ごとにちがいます

マイナス極の引出しは必ず、プラス極より高い位置にあるのです

そして、マイナス極の引出しには電子が入っています。

プラス極は、引出しが空のままです。

引出しが高いということは、中にある電子のエネルギーが高いということです。

ボールが低いところへ転がり落ちるように、導線でプラス極とマイナス極をつなげば、マイナス極からプラス極に向かって、電子が流れ落ちます。


導線でつなぐだけでは、電子は流れません。

プラスとマイナスのイオンに分かれる電解質が必要です。”

アルカリ乾電池には、”1.5Vボルト”と書いてありますね。この値は電池の電圧で、プラス極とマイナス極の”引出しの高さの違い”を表します。

電池にとって大切な尺度には、電子が時間あたりにどれだけ流れたかを表す電流(単位Aアンペア)や、流れた電子の総量を表す電気量(単位Cクーロン)もあります。

1Aの電流を1秒流すと、1Cになります。

電圧1Vで電気量1Cが流れれば、1J(ジュール)の仕事ができます。
流れる電気量が同じでも、電圧が大きいほど、つまり、マイナス極の引出しが高く、プラス極の引出しが低いほど、多くの仕事ができるのです。

エネルギー(電力量)の単位もJです。
電池が1Jの仕事をするときは、1Jの化学エネルギーを電気エネルギーに変え、それを使って仕事をするのです。

同じ仕事をするにも、速いにこしたことはありませんね。
それを表すのが仕事率(出力、電力)、単位はW(ワット)です。

1秒あたりの仕事が1Jなら、1Wというわけ。


充電できない電池を一次電池
充電して繰り返し使える電池を二次電池(蓄電池)


P18

リチウム電池は100%充電せずに、80%くらいまで充電して使うほうが長持ちします。
スマホ、パソコン、デジカメなどでは、80%くらいの充電で警告サインが出るものが多くなっています。そこで充電をやめるかのが、へたりを遅らせるコツです。



P39

地面の受けるエネルギー

”年に1021kJ”と言われても、ピンときません。もっと身近な状況を考えましょう。

快晴で太陽が真上にあると思ってください。そのとき地面の1㎡が受けるエネルギー(正しくは仕事率)は、ほぼぴったり1kW(1秒当たり1kJ)です。

太陽がいつも真上にいるはずではなく、雨や曇りの日もあり、季節でも太陽の高さは変わる。

日本の緯度だと、昼夜・晴雨・季節変動をならした平均は140Wm-2です。

それを効率10%の太陽電池で変換すると、5mX20mの大型パネルは、平均出力が1.4kWになります。

なお、太陽光パネルの製品に書いてある”定格出力”は上記の”1kWm-2”を仮定した計算値です。
現実の出力ではありません。



p90

植物が酸素をつくる

私たちが吸う酸素は、みな植物が光合成により作りだしています。

まずは、光合成のしくみをざっと眺めます。

何種類もある光合成のうち、身近な植物=高等植物だけ考えましょう。

緑の葉1gは、酸化・還元力を生む分子集団(光合成単位)を1000兆個ほど含みます。
コンピュータに使う超LSIも真っ青の集積度ですね。

太陽からの光子を吸収するのは、おもにクロロフィル分子です。

クロロフィル分子は、太陽電池や光触媒に使う半導体のように、上下2段の引き出しを持っています。

光を吸収すると、光子のエネルギーが、電子を下の段から上の段へと持ち上げるのです。

空になった下の引出しは、水分子H2Oから電子を奪います。(水の酸化)

そのときできるのが、私たちが吸う酸素O2 だといういうわけ
(2H2O⇒O2+4H+ + 4e-)

上の引出しは、NADPという有機分子に電子を渡し、NADPHという形に還元します。

NADPの引出しは少し低めです。

電子がその段差を落ちるときのエネルギーを使い、植物は生命活動をしているのです。


植物は、NADPHの電子を空気中の二酸化炭素CO2に渡し、グルコース(ブドウ糖)などに変えます。

こうして余ったエネルギーを蓄えるのです。
蓄えたエネルギーは、夜間、曇りや雨の日、日差しの弱い冬などに使い、私たちの動物の栄養になります。


つまり、植物は光合成で、光のエネルギーを電子のエネルギーに変えているのです。

光合成は、電池の充電に似ています。

酸素は、水から電子をとったあとの”残りかす”だと言えましょう。

生命が誕生する前、地球の大気には酸素はありませんでした。

40億年前に生命が生まれ、30億年前には光合成を行う微生物が登場し、光合成をしながら、”残りかす”の酸素を大気に捨ててきました。

こうして現在のように、大気に酸素がたまっていったのです。


生命活動のもと=呼吸

陸上+海中の地球全体では、年に約4000億トンのCO2を
植物が糖分などの有機物に変えています。
毎秒の平均で約1万トン。。。。と言われても実感しにくい規模ですが。。。

木や紙は”いまの光合成産物”、石炭や石油は”太古の光合成産物”ですね。

そんな有機物を燃やせば、熱や光の形でエネルギーが出てきます。

私たちも含む動物は、栄養としてからだに取り込んだ糖分を酸素と反応させ、エネルギーを取り出す。

その現象を、呼吸と呼びます。


P114

からだの酸化

呼吸をするとき、じつは、酸素の2%ほどは、”活性酸素”と呼ばれる物質に変わります。
その活性酸素が、病気や老化を招く原因の一つです。


活性酸素とは?

活性酸素が病気を招く

活性酸素が遺伝子のDNAを酸化すると、がんになるおそれが大きくなります。

また、コレステロールを酸化すると、動脈硬化が起こりやすくなるのです。

そのほか、白内障、アルツハイマー症、糖尿病などにも、活性酸素が関係すると言われます。

お肌のシミやしわを始めとする老化現象にも、活性酸素が深くかかわっているとの説が有力です。

どうしたら体の酸化を防げるか? → 電子とイオンで活性酸素を退治。

金属の錆びを参考に考えましょう。

酸素や水に触れさせない方法と、電子を与える方法がありましたね。

酸素や水に触れさせなければ、からだの酸化も止まるでしょう。。。。
でも、
呼吸もできなので細胞は生きられません。
だから、
活性酸素に電子を与えて、酸化を防ぎます。

ビタミンCやビタミンE、カロテン、尿酸、ビリルビンなど、いろんな物質が活性酸素に電子を渡します。

カテキンなどのポロフェノール類も同様。

これらは酸化に対抗するので、”抗酸化物質”と呼びます。

体は、活性酸素を退治する酵素も備えています。

スーパーオキシドディスムターゼという酵素は、O2-から電子1個を奪って酸素分子O2に酸化し、その電子をもう一つのO2-に、2個の水素イオンH+とともに与えて、過酸化水素H2O2に還元します。

運動で酸化に対抗

運動をすると活性酸素が過剰にできるため、体によくないという説があります。しかし適度な運動は病気になりにくく、老化しにくい体を作るのです。

DNAと遺伝子

成人なら約60兆個もある細胞のどれも、からだ全体をつくる”設計図”を持っています。
DNAという分子のうち、遺伝子とよばれる部分のことです。

細胞が分裂するとき、二重らせんも1本ずつ分かれ、複製された二つの同じDNAが、分裂したそれぞれの細胞に入ります。
こうして、同じ設計図をもつ細胞が増殖できるのです。。
DNAが傷ついてしまうと、正しい姿の細胞をつくれません。
がんなどの病気になることもあります。

p135

もっと難しいのが、
二酸化炭素を有機物に還元する反応。。
でもそれができれば、石油から作っている繊維やプラスチックを、二酸化炭素と光から作れるようになるのです。
石油や石炭が無くなる日を、心配しなくてすみますね。




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電池はどこまで軽くなる? 単行本(ソフトカバー) – 2013/12/19


2016年7月26日火曜日

投稿日 2016年7月26日火曜日

最終的にはエネルギーと食糧の問題か。。。。 ニコラテスラの技術がいろいろと開花して欲しい。

最終的にはエネルギーと食糧の問題か。。。。 ニコラテスラの技術がいろいろと開花して欲しい。

エネルギーコストが下がれば、日本の借金削減に効果が大きいか??
ほかの問題解決が進まないので。。。





http://response.jp/article/2016/07/25/278943.html

より引用






テスラ、ソーラールーフ開発へ…エネルギー生産と貯蔵を統合






米国のEVメーカー、テスラモーターズ。同社が、画期的な「ソーラールーフ」の開発計画を打ち出した。

これは7月20日、テスラモーターズが公表した「マスタープラン パート2」の中で、明らかにされたもの。マスタープラン パート2は、イーロン・マスクCEOが、今後10年のテスラ方向性を示した中期経営計画となる。

このマスタープラン パート2において、マスクCEOは、「バッテリー ストレージとシームレスに統合された素晴らしいソーラールーフを作る」と宣言している。

テスラのこのソーラールーフの特徴は、エネルギー生産と貯蔵を統合するという点。蓄電池と太陽光発電がスムーズに統合した、美しく、機能的な製品であり、このソーラーパネルで個人が電気を作れるようにして、それを世界規模で展開することを目指す。

テスラモーターズは、「注文、設置、サービス契約、スマートフォンアプリは、すべて一元で管理していく」と説明している。

2016年7月4日月曜日

投稿日 2016年7月4日月曜日

読みかじり - 科学100年単位で考える 「軍民両用」ジレンマ 原発なしで300年生きられない - 物理学者 益川敏英氏寄稿 読売(03jul16)

P7

エネルギー


僕は200年もたてば地球から戦争はなくなると思っている。

19世紀までの戦争は領土などを巡って国王が引き起こした。

20世紀になるとナショナリズムが台頭し、国単位で戦争するようになった。

第2次世界大戦後は、民族や宗教絡みの戦争が起きている。

でも、あと100年もすれば、

そんなばかなことはやめようという動きが出てくるはずだ。

ただ、歴史には必ず揺り返しがある。

フランス革命の跡、

共和制から王政に戻ったように。


それで、安全係数をとって、

「200年」

と言っている。




僕は現実の中でどう折り合っていくかを考えている。


ただ原発はあまりに楽観的だった。

「安全だ、安全だ」と言い過ぎた。

大事なのはどの程度の危険があるかを人々に知らせることだ。

。。。。。

幸い地下資源がなくなるまで、時間がある。

怖いのは、原発の研究までなくなってしまうことだ。



情報技術(IT)時代だが、日本がよって立つべきは、

やはり科学技術に根差したモノづくりだ。

金融立国なんていう人もいる。

でも、値段をつり上げて利ザヤを稼ぐような実体のない活動がお金になるなんで、おかしな話だと僕は思う。