2017年10月26日木曜日

投稿日 2017年10月26日木曜日

読みかじり - 宣教師ザビエルと被差別民 (筑摩選書) 単行本 – 2016/12/13 沖浦 和光 (著)

p35

大航海時代の幕開け

15世紀の大航海時代
15世紀から17世紀前半にかけて、西ヨーロッパの各国は、東洋への進出を競った。

イベリア半島は紀元前1世紀から500年、ローマの支配でキリスト教とラテン語が次第に普及。
5世紀に入り、467年の西ヨーロッパの滅亡でゲルマン民族の南下
7世紀にはゴート族が半島の大部分を支配。
7世紀後半には、北アフリカからの新興イスラム勢力により、ゴート族は711年に攻め滅ぶ。

・8世紀初頭からおよそ800年にわたって、イスラム勢力がイベリア半島を占拠していた。

・1492年にアラビア人とモロ人(ムーア人)から成るイスラム勢力をキリスト教徒がイベリア半島からアフリカに追い払った。
その年のグラナダ奪回をもって、ようやくイベリア半島におけるキリスト教の支配権が確立された。

P39

イスラム勢力に包囲されていたキリスト教世界

14世紀初頭の西ヨーロッパは、経済的にも文化的にもイスラム勢力よりはるかに劣勢だった。
東の出口の地中海はオスマン・トルコに、南の出口はアラブ人に。

・つい先ほどまで世界史認識の基本的視座とされたいたヨーロッパ中心史観は、17世紀以降の近代を通過した後に形成された。

大航海時代が始まるまでは、西洋世界の動きはイスラム勢力によって完全に左右されていた。

この15世紀から16世紀にかけての時代は、西洋においては(宗教改革)の大激動期でもあった。
ローマ教皇を頂点に戴きキリスト教世界を一元的に支配してきたカトリシズムに対して、ルター派やカルヴァン派などプロテスタント各派が果敢な批判と闘争と展開していた。

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ザビエルの一行が上陸したころは、戦国時代の末期で、戦国大名が各地に割拠して
室町幕府の権力は完全に無力化していた。

一向一揆と、顕如、法然、親鸞の説明。。。


P216

いかにローマ・カトリック教会が世界の民衆からの収奪によって繁栄しているのか、ヴァチカンの豪奢な街並みの影にある貧しい人たちの存在。そうした人々からのなけなしのお金を集め、巨万の財を成している宗教貴族ぶりに我慢がならなかった。

ザビエルが布教して回ったのは、ハンセン病や被差別民など、その地で最底辺の暮らしを強いられている人々だった。




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宣教師ザビエルと被差別民 (筑摩選書) 単行本 – 2016/12/13

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