P18 大和証券 塩村氏寄稿
海外投資家は保有金額ベースで国内上場企業の31.7%(2014年度末)の株式を保有。
委託売買における売買シェアは上昇傾向にあり、足元では7割を超える週もある。
過去の経験則上、秋口に海外投資家の買いは低調になり、年末にかけて海外投資家は日本株投資を積極化する傾向にある。今のところ15年は経験則に沿った動きと言えよう。
アベノミクス相場における海外投資家の日本株買いは、欧州、特に英国経由の買いが多く、その中にはSWF(ソブリン・ウェルス・ファンド)の資金なども含まれていたと見られるが、原油安やドル高による外貨準備高の減少により資金流入が途絶える、場合によっては資金流出になる可能性がある。
例えば、世界最大のSWFであるノルウェーの政府系ファンド(NBIM)は日本株を14年末で4.8兆円程度保有しており、GPIFに次ぐ日本企業の第2位の大株主だが、そのファンドにも原油安の影響が出始めている。