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”週に30分”で人生を好転させる「読む習慣」
私の好きな本は、トルストイの「戦争と平和」だ。
1500ページある大著で、登場人物がみんな印象深く、これまで読んだどの本よりも引き込まれる。
この本に出会う前、私の人生はよくある負のパターンにはまっていた。
勤めていたアップル社では昇進の機会を逃し、願書を出した大学院からは不合格通知が返ってきた。
二つの打撃に見舞われて、自分の能力にも将来にも自信をなくしていた。
そのときたまたま分厚い「戦争と平和」が目に入り、ふと、読んでみるかと思ったのだ。
2か月後に読み終えると、自分の中で何かが変わっていた。
自らへの信頼が生まれ、将来への不安が消えていた。
職場の上司にもしっかり自己主張できるようになった。
大学院にもまた挑戦しようと、3校に願書を出して面接を受け、すべて合格した。
「戦争と平和」が、もう一度、自分の足で人生を歩きだすことを可能にしてくれたのだ。
以後、私は習慣的に読書をするようになり、仕事も生活も充実している。
うつを防ぎ、共感力を高める。
リバプール大学のジョージー・ビリントン博士によると、
私のように本によって人生が良い方向に変化した体験は、特に珍しくないという。
あまり知られていないが、よく本を読む人が普通に得られる「読書の効能」のひとつだそうだ。
「本を習慣的に読む人は、「物事を決断する」「計画する」「優先順位をつける」などの能力が、読まない人に比べて優れていることが明らかになったいます。
読書によって、「人生に山や谷は避けられないものだ」と理解できるようになるからでしょう。
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一日に数分間でいい
①「読むべきだと思う本」ではなく「読みたい本」を読む
②週に30分だけ読む時間を作る
③読書の課題を設定し、変化をつける
④面白いと思えなければ途中でやめる