お金の3つの機能
・価値尺度機能(価値を表す)
・価値貯蔵機能
・交換機能
p31
●資本主義=「違いを見つけてお金を稼ぐ」
違いを見つけてモノを売ったり買ったりする人たちが集まる場所を「市場」(しじょう)といいます。
そして資本主義にもどづいてモノを売ったり買ったりすることを「市場交換」とも呼びます。
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お金やモノのやりとりには、市場交換とは別に
「互酬」(ごしゅう)
と
「再分配」
というお金の流れがあります。
「互酬」は長い時間をかけるお金の流れです。
お年玉を親戚からもらい、将来大人になって、別のだれかにお年玉を渡すようになるような、
みんなの暗黙の了解を背景に、自分がもらったお金をとても長い時間をかけてほかの誰かに返していくことを互酬と呼びます。
互酬の特徴は、お金を儲けるための資本主義とは違って「助け合い」「お互い様」と考えるといいですね。
互酬=お互いに、酬いる(むくいる)。
「再分配」は強い力を持った者が強制的あるいは半強制的、暴力的にお金を集めてみんなに分配し直すことです。
昔は、地域の有力者が人々からお金を強引に集めて貧しい人に再分配し、それによって自分の権力を高めていました。
それが次第に制度化されて、国がお金を集めて分配する権利を独占してきました。
消費税も再分配のしくみです。再分配は「分かち合い」と考えたらいいです。
・原始的な社会は「互酬」が強い経済でした。縄文時代では、人々は動植物の狩りや採取を行い、お互いにゆずり合って食べる習慣。
・古代から中世、近世にかけての中国や、中世ヨーロッパの絶対王政の時代、日本の弥生時代から江戸時代にかけては、「再分配」が大きな割合を占める経済。
鎌倉時代の御恩と奉公など
・その後、「市場交換」の力が圧倒的に強くなったのが現在。
図
p41
・資本主義のしくみあらゆるところに行きわたるようになったのは、18世紀後半に産業革命がヨーロッパで起こってからのことでした。
労働力の市場化
p45
産業革命のころの全世界のGDPは30兆円くらいでしたが、いまは6000兆円ぐらい。
200年くらいで200倍になりました。
一人当たりのGDPも3万ぐらいから、いまは100万くらいで30倍以上。
p87
資本主義のしくみが100%いきわたると、そうでなものの逃げ場が無くなるので、資本主義の仕組み自体がつぶれる可能性がある。
また、「違いを見つけて稼ぐ」ことには限界がある。
p157
イスラームの教えで儲けるには(クアルーン)
・「無駄遣いをしてはいけません」
・「汗水流して、一生懸命働きなさい。そうすれば、神様はあなたを天国に連れて行ってくれます。
・「利子の禁止」神様は商売を許した。けれど、利子を取ることは認めなかった
イスラーム金融=無利子のお金の貸し借り
無利子と儲けが出る仕組みは「ムダーラバ」=思い切って何かをする意味
遠く離れたところでしか採れない香辛料などを、危険をかえりみずに航海し、儲けを生み出す商人たちを例に、お金を出す「在地商人」と狩りをする「航海商人」の共同作業で取引と儲けを分け合う。事故があって全てを失っても損も分け合う。
このムダーバラの仕組みを銀行に取り入れ、
「預金者と銀行」が在地商人、「銀行と会社」が航海商人という具合。
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