技術的特異点という言葉をよく耳にします。
人工知能の性能が人間の脳と逆転する時点のことです。
ある試算では、約30年だそうです。
英語が堪能かどうかで給料に約3割の差が出ると言われますが、今後はコンピューターの知識を持つかどうかが人生を分ける可能性があります。
そうして生まれる格差を意味するデジタルディバイドという言葉もあるほどです。
たとえば最近、ディープラーニングという人工知能が脚光を浴びています。
ご存じでしょうか?
初心者向けの解説本がタイミングよく出ました。
この「人工知能は人間を超えるか」(松尾豊著、角川)は、
電脳リテラシーを鍛錬するための辞典でベストな本でしょう。
今年グーグルが発表したディープラーニングは驚異的です。
なんとテレビゲームの画面を見るだけで、何をするべきか自ら学び、編み出した技で上級者を凌駕するスコアを叩き出します。
自発的に課題を探して自力で解決する - まさに「できるヤツ」です。
ちなみにディープラーニングの内部を眺めても、設計者でさえ、そこで実行されている計算の意味を理解できないそうです。
人工知能は既に人知の及ばない域にあるわけです。
「2045年問題」(松田卓也著、廣済堂新書)によれば、人工知能を改善したり、修復したりする作業は、いずれヒトの手に余る高度な作業になるようです。
結局、人工知能を改良できるのは人工知能のみ。
自己進化モードに突入すれば、進化の歯止めは効きません。
これが技術特異点です。
以下省略
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