記事から抜粋
辛口コラムニスト
山本夏彦さんの言葉を思い出す。
「世はいかさまで資本主義はそのいかさまの極である。」
ルネサスを辞めた多くの社員の転職先が、危機に直面する東芝だったのは皮肉としか言いようがない。
技術者を不安にさせる理由は他にもある。
博士課程を修了後、正規雇用の職がなく、2-3年の任期付きの職に就かざるを得ない「ポスドク」のことである。
将来の生活不安を抱えながら、逃げ道のない日々を送っているのだという。
「優秀な人が研究者や技術者を選択しない、あるいは、海外へ出て行ってしまう。日本のテクノロジーは骨抜きになってしまうのではないか」