2015年2月20日金曜日

投稿日 2015年2月20日金曜日

読みかじり - アポなしで客先を訪問したい - うまい言い方、全マスター プレジデント(10MAR2014)より

雑誌より引用。

アポなしで客先を訪問したい


アポなしでお客さまのところを訪問 - 実は営業マンん以外でも、アポなし訪問を強いられることがある。そんな経験をもとに話をしてくれたのが、銀座のクラブで”ナンバーワンホステス”を務め、いまでは心理カウンセラーとして活躍している東京中央カウンセリング代表の塚越友子さんだ。
「私は銀座の世界に入る前に化粧会社の広報の仕事をしたことがあります。エステの担当だったのですが、新しいコースができると、出版社の女性誌の編集者のところに紹介記事の売り込みに回ります。その途中では、アポなしで訪問することもありました。しかし、いきなりお伺いしても受け付けの方は嫌な顔をします。

そこで「改めてアポを取りたいので、どなたがご担当か教えていただけますか」とアポ取り訪問に徹しました」

不思議なもので、そうやって丁寧に切り出すと、「それだったら、私のほうで担当者につないでおきますよ」と応対してもらえることが少なくなかったそうだ。


そなる理由を塚越さんは、心理学の「ポライトネス理論」を使って説明する。依頼場面において、人間はお互いに肯定的な気持ちをキープできるよう、丁寧さを第一にしようとする暗黙の決まり事を持っているという考え方で、

丁寧なお願い事に対して、人は自然と丁寧な応対をするものだ。


「ですから、きちんと自分のこと名乗りもしないまま、一方的にセールスを始めてしまうようではダメです。相手に不快感を与えるだけで、聞く耳など持ってもらえません。丁寧さが第一なのですが、私の場合はエステの利用券など相手の方のメリットになるお土産も用意しておきました。(笑)」

塚越さんと同じ様に、あらかじめお客さまへのお土産を活用して、「突然で申し訳ございませんが、ぜひお渡ししたいモノがあったので寄らせていただきました」とアポなし訪問をすることがあるのが、大手不動産会社でトップセールスを続けている三住友郎さんだ。

「人間関係ができていない段階でアポなし訪問をするのであれば、素っ気なく対応されても当たり前だと思って、肩の力を抜いておくことが大切です。そして、お客さまに物件を売り込もうとするのではなく、「あなたに特をさせたいのです」と分かってもらえるように心がけます。お土産はノベルティでもいいのですが、不動産関連の税制改正ポイントや、近くで計画されている地下工事の内容などお客さまのお役に立つ情報なら、喜んで耳を貸していただけます」

三住さんの営業モットーは
「一に熱意、二に誠意、三に知識」であるそうだ。
どんなに知識が豊富で誠意があっても、熱意に勝ることはない。
お客さまに得をさせたいという熱意があれば、「こんな情報があったので、またお訪ねさせていただきました」と、笑顔で何度でも訪問することができるようになるのだという。

一方、相手の欲求を満たすトークを用いて、生命保険、コンピューター、そして幼児英語教材の営業現場で数多くのアポなし訪問を成功させて断トツの成績をあげてきたのが、プレゼン話し方研究所社長の吉野真由美さんである。
「アポなし訪問で嫌われないようにするうえで最も大切なのは、相手の方の欲求を満たすことです。
その欲求は何かというと、「認められたい」「尊敬されたい」ということ。
つまり、自分を立てて欲しいということなのです。
だから、アポなしで行って、「何でこんな忙しいときに来て」と嫌な顔をされたら、
「わぁー、普段忙しい○◯さんに出てきていただいてうれいしいです」と言ってしまいます。
そうすると苦笑いをして、もう「帰れ」とは言えなくなります。

そして、吉野さんが相手を立てるうえでの「キラー・フレーズ」として勧めているのが「光栄です」という一言だ。
「広辞苑」を引くと、光栄には「はえあること」「ほまれ」「名誉」という意味があることがわかる。
まさしく最上級の目上の人に対して使う言葉であり、そう言われて嫌な気持ちになるひとはまずいないだろう。
「大手の電化製品会社からOEMの契約を取ろうとしていた中堅クラスの電気メーカーの社長が、相手先の社長をアポなしで訪ねて「お忙しい最中にお会いできて光栄です」と言ったところ、一時間以上も話ができて、それがきっかけで契約締結になりました」
たった一つの言葉も疎かにできない最たる例であろう。

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