時代の証言者 記事からの抜粋
小泉武夫さんの回顧録です。
大豆はたんぱく質を豊富に含んでいます。
牛肉のタンパク質は約18%ですが、これに匹敵する。
大豆を「畑の牛肉」というのは正しい例えです。
納豆菌は納豆1グラム中に50億個もいるといわれています。
地球の全人口が70億人ですから大変な数です。
この納豆菌がその小さな体の中で、血栓を予防する働きがある酵素ナットウキナーゼや、血圧の上昇を抑える働きのある酵素をなどを生産しているのです。
古文書などを調べると、ご飯に納豆をかけて食べるようになったのは江戸時代末からで、それまでは味噌汁の中に入れて食べていた。納豆汁です。
味噌は大豆から作る発酵調味料で、されに納豆汁の具は豆腐が多いですから、納豆汁はまさに
「大豆3兄弟」そろい踏みの栄養食でした。
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ここで納豆にしえ名の危機を救われた経験を。
カンボジアの高地、クメール族の調査で歓迎会を受け、そこで豚の肝臓のなれずし(熟れ鮨(鮓)が
大皿で出たので大丈夫かなと思いながら食べた。
翌日から、
自分を除く調査隊6人全員が猛烈なゲーリークーパーに襲われ、抗生物質を飲んだものの2日間、七転八倒の苦しみを味わった。
現地通訳ですら倒れたのに、自分だけ大丈夫だったのは、海外調査に必ず携行していた
乾燥納豆のおかげでした。
納豆菌は腐敗菌やO157などの病原菌に猛烈に強い。
これ以来、自分は「鋼の意袋」と呼ばれるように。