かつてベルギーは中立を宣言し、外交で平和を維持できると考えた。
他国の「善意」に依拠したのだ。
結果、
2度の世界大戦でドイツの侵略を許した。
戦後、
ベルギーはこれを教訓に、集団的自衛権行使に重きを置く自国防衛に転じた。
国際政治学者の細谷雄一氏の論文に詳しい。
「1%でも善意に頼れない国があれば、私たちの安全は破壊される」と、
細谷氏は小紙で語っている。
70年前の8月、日本も同様の経験をした。
ソ連の満州(現中国東北部)などへの侵攻だた。
中立条約を守るという善意がソ連になく、多くの日本人が犠牲になった。
中略
欧州のことわざで、
「世界ことわざ大辞典」には
「悪人の中には善意の行為を主張するやからが多い」
との解説もある。