さすが、面白い商品はソニー!
天井から音が降り注ぐ――ソニーが初の“LED電球スピーカー”を発表
ソニーから「Life Space UX」の第2弾製品、LED電球一体型のBluetoothスピーカー「LSPX-100E26J」が登場した。照明器具に取り付けて電球として利用できるほか、「天井から音が降ってくるという、これまでとは違う体験ができる」という。
[芹澤隆徳,ITmedia]
ソニーは5月12日、LED電球一体型のBluetoothスピーカー「LSPX-100E26J」を発表した。E26口金の照明器具に取り付けて電球として利用できるほか、Bluetooth対応のスマートフォンなどから楽曲を再生することも可能だ。5月23日にオープン価格で発売する予定で、想定売価は2万4000円前後(税別)。
住空間を活用しながら新しいオーディオ・ビジュアル体験を目指す「Life Space UX」の第2弾製品。1月の「2015 International CES」でコンセプトモデルの1つとして披露され、昨年の「超短焦点4Kプロジェクター」に続いて製品化されることになった。「AV製品を住空間に溶け込ませ、いかに“生活必需品化”を実現するか、を考えたプロダクト。ないと生活できないもの(=生活必需品)の筆頭である照明器具にワイヤレスオーディオ機能を組み込み、家の中のどこにでも置けるようにした」(同社)。
一般的なE26口金に対応し、外形寸法は61(径)×116(長さ)ミリに抑えた。重量も205グラムと軽量で、家庭内で使われるデスクライトやダウンライト、ペンダントライトなどさまざまな照明器具にそのまま装着できる。「天井から音が降ってくるという、これまでとは違う体験ができる」(同社)。電源は口金からとるため、コンセントなどにつなぐ必要もない。
グローブ(電球の“球”の部分)の先端には、40ミリ径のフルレンジスピーカーを装備。最前面にスピーカーを置くことにより、音が遮られないようにしている。一方、照明器具としての使用感も損なわないようにするために独自の光学技術を駆使。新開発の“円筒導光板”を採用して器具のシェード全体を照らす広配光制御を実現するとともに、同じく新開発の“光学レンズグローブ”でスピーカーの影を抑え、電球の直下にも自然に光が広がるようにした。「光と音の両方を前に出すことで、使用感を損なうことなく通常の照明として利用できる」。
LED電球としてのスペックは、全光束(明るさ)で360ルーメンと一般的な電球の「30ワットクラス」。任意の明るさに調節できる“調光”もサポートしている。また色温度は3000ケルビンと通常の“電球色”よりも少し高め。これは「リラックスした状態で本を読んだり、家族団らんに適した光色。社内モニターを使って検証した結果、一般的な電球色よりも3000ケルビンのほうがより適していると分かった」(同社)という。
操作は付属のリモコンもしくは専用アプリ「SongPal」の新バージョンを導入したスマートフォンなどで行う。円形のリモコンは底面にNFCチップを備え、対応するスマートフォンなどとタッチでペアリングや接続が可能だまた中央の照明オン/オフボタンの周囲には調光用のホイールがあり、くるくる回すことでアナログ的に照明の明るさを調節できる。一方の「SongPal」では、調光やボリューム調整のほか、音楽再生時に便利なプリセットイコライザーの設定も可能だ。
付属のリモコン。机の上などに置いたときに見やすいよう斜めになっている。再生/停止ボタンの長押しでもペアリングモードに入るほか、下のタイマーボタンを長押しすれば60分後に電源がきれるオフタイマー設定となる
Bluetooth対応機器とは、オーディオ用プロファイルのA2DPで接続する。コーデックは一般的なSBCとAACをサポート。内蔵アンプの出力は2ワットだ。LED照明と楽曲再生を同時に利用したときの電力消費は約9ワットとなっている。
なお、LED電球の寿命については「他社製品と同レベルを実現した」(同社)としているが、一方でスピーカー部分はそこまで長く使えるわけではない。このため、保証期間はほかのオーディオ製品と同等の1年間となる。